世界的に有名な伝説の港、Saint-tropez/ サン・トロペはフランスのプロヴァンス・
コートダジュール地方の一部、
ヴァ―ル県にあり、ニースから112キロ、トーロンから69キロに位置します。
伝説によると、サントロペの街の名前は、聖トロペという殉教者から来ているといいます。
聖トロペはイタリア貴族の家に生まれ、優秀な将校であったそう。
彼は、古代ローマ皇帝ネロにより、ネロの所有していた城の家令として雇われていましたが、
皇帝の命令で、匿うように命じられていたカトリック使徒・聖パウロによって改宗、それにより死刑を宣告されました。
彼の遺体はボートに乗せられて流され、そのボートがたどり着いたのが、サントロペで、
そこから現在の「サン・トロペ」という名前になったとのこと。
現在でも、毎年4月29日、彼が死刑にされた日には、サントロペの人々による巡礼が行われるとか。
1892年、ポール・シニヤックが『ロランピア号』に乗り、
漁師たちが働くサントロペ港に錨(いかり)を降ろす。
その後、住居を購入し、アトリエを構えたシニヤックの下へ多数の画家が訪れるようになる。
1921年には、Léon Volterra レオン・ヴォルテッラという
有名な「リド」や「ロランピア」などの劇場経営者によって
サン・トロペ近郊の街、ラマチュエル/Ramatuelleに城が購入され、
彼がジャンコクトーやコレットなどの著名アーティストを彼の城に招いたことから、
現在のような芸術家の集う港になっていきました。
1958年には銀幕の女王、フランス女優ブリジット・バルドーがサントロペに別荘を購入し、
一躍サン・トロペの名を世界に知らしめました。
ブリジットバルドーはこの港町サントロペのことを「心の街」と呼び、現在でもこの家に住んでいるそう。
1964年より1982年まで、ジャン・ジロー監督により、ルイ・ド・フュネス主演による
『ルイ・ド・フュネスのサントロペシリーズ』という映画シリーズ全6作が作られました。
サントロペに赴任する憲兵たちが主役で、
原題では『サントロペの憲兵 Le Gendarme de Saint-Tropez』シリーズといいます。
一弾は1964年にフランスで公開された、ジャンジロー監督、
ルイ・ド・フュネス主演の映画で、日本では1967年1月14日公開。
フランスで780万人の入場者を得て、1964年時のフランスの興行収入第1位映画にもなりました。
この映画撮影のために使われたGendermerie・
憲兵隊本部の建物は現在でも、映画と変わらず、サントロペの街にあり、
現在では、サントロペ憲兵隊本部と映画の美術館として、その建物の歴史を
知ることができます。
つい最近大規模な改装工事を終えたばかりです。
Le musée de la Gendarmerie et du cinéma de Saint-Tropez.
サントロペ憲兵隊本部と映画の美術館
2, PLACE BLANQUI – 83990 Saint-Tropez
Tel : 04 94 55 90 20
mgc@ville-sainttropez.fr
1月2日から3月31日まで 10h 17h30
休館・2月1日、1月16日から31日、5月1日、5月17日、12月25日。
入館料金・4ユーロ、割引料金2ユーロ
現在ではこの街は世界的リゾート地として知られ、世界的スター、
セレブ、ジェットセット族の集う港町となっています。
サントロペまでは、パリからのTGVで、サン・ラファエル駅下車、
サン・ラファエル駅よりのバスがあります。
「伝説のサントロペ。アーティスト、セレブの集う港へ。」への1件のフィードバック