こんにちは。麗ド・ラ・ヴァレットです。
先日はパリの朝市場とその楽しみを見てゆきましたが、今日はブロカント、パリの蚤の市の楽しみをお伝えします。
下の写真は、昨日パリの16区で開催された蚤の市の写真です。
道沿いに見える白いテントたちが、ブロカントの出店たちです。
著者がフランス人男性と結婚して、結婚生活を始めたばかりの頃のこと。
著者の主人は、その頃、パリに所有しているアパルトマンたちを賃貸に出し、自分はひとりで、パリの隣町に住んでいました。
パリに引っ越すまでのしばらくの間、私たちはその、主人がひとりで暮らしていたアパルトマンでのふたり暮らしを始めました。
(このお引越しについては、おいおいとこのブログでお話したいと思います。フランスの家主には一苦労があるのですよ! )
ある朝のこと、朝食の支度をしていて、ふと気がつきました。
「なんだか、外が騒がしいな・・・・?」 自宅の窓から下をのぞくと・・・・地上には沢山の出店が !! ブロカントの朝だったのです。
その日は、その町の年に一度の大規模なブロカント・蚤の市の日で、大通りには出店がずらりと並んでいました。
ブロカントには様々な種類があり、プロの人たちのみが売っている蚤の市、一般個人も出店料を払えば屋台を出せる蚤の市もあります。
この日は、一般人も出店している、本当の「大規模」な蚤の市でした。
主人とふたりで朝食をいただくと、早速外出しました。著者はアンティークや、
ルイ14世、ルイ15世様式の家具や小物たちに目がないので、蚤の市は「宝箱」といってもいいくらいです。
しばらく歩いていると、大きな姿見(鏡)を発見しました。売り手はプロのムッシューです。
綺麗な天使たちがついている大きなその姿見に一目ぼれしてしまった私は、お値段を聞いてみました。
「〇〇〇ユーロですよ。」と2人の会話が始まりました。
私の頭の中には以下のことがありました。この鏡、どうしても欲しい。
でも、私と主人はその頃、それほど広くないアパルトマンに住んでおり、
おまけに私が日本から持ってきた家具も入れて随分狭くなっていました。
主人が所有するアパルトマンに入居するまで、まだ時間があります。そのときまで、
長い間住んでいた人に退去してもらうための交渉が始める前でまだ、
いつ新居に入居出来るかわからなかったのです。
どうしよう、どうしよう・・・・ムッシューとの会話は続いていましたが、
結局、「もう一回考えて出直してきます。」と退散しました。
物と人とにも「ご縁」というものがあると思うのですが、なぜかその姿見とは完全なご縁を感じられていなかったのです。
結局、主人にも相談せず、「いつかまたあのムッシュー・鏡とお会いする機会もあるかも知れない。その時にもう1度考えようか・・・。」
とあきらめていました。
次にそのムッシューにお会いしたのは、全く違う地区、パリの高級住宅街で開かれた蚤の市でのこと。
その姿見はまだ、ありました。
私はまた、足をとめ、「買っちゃおうかしら・・・でもでも突然1,5メートルもある大きな鏡が届いたら彼がびっくりするし・・・。」
実は私とフランス人の主人は家具の趣味が違い、主人は「黒い家具で、モダンなもの」
私はアンティークや、猫脚家具、ルイ14世、15世様式が好みなのです。
そういうわけで、相談なしでは買えません。
迷う私。値段を再度聞いてみました。「〇〇〇ユーロですよ、マダム。」
あら・・・・・前回のお値段と違う??? 高級住宅地だから? 理由はわかりませんが、
ムッシューは前回と違うお値段を言いました。
結局、また買いもしないで退陣。(しつこい・・・・。)
けれど、私はその鏡のことをずっと思っていました。
その後、私と主人は、新居に引越し、広いアパルトマンに暮らし始めました。
ある日のこと、主人とマレ地区を散歩していて、全く別の、ナポレオン様式の鏡を発見。
ようやく新居に入れたことだし、買ってしまおう !! とようやく鏡を即決で購入しました。
その後のこと、私はまた違う地区の蚤の市に出かけてみました。この日は庶民的な地区でした。
(著者はパリ市内をあちらこちら散歩するのが、本当に好きなのです ! )
ムッシュー・鏡とその姿見とまた、出会いました。でも、私にはもう、別の鏡があるのです。
今回は、お値段が貼り付けられていましたが、あら・・・・? またお値段が違う ?
私は、「この鏡もやっぱり買いたいな・・・。」と思ってしまいましたが、やっぱりやめておきました。
次にそのムッシューにお会いしたのは、また高級住宅地でのこと。
もう、その姿見は売られていませんでした。
あの姿見はきっとご縁のある人に買われていったに違いない。そう、もっと喜んでくれる誰かに。
物と人にもご縁があると考えている私は、結局、あの姿見は買わないほうが良かったのだ・・・と思いました。
毎日のようにパリで開催されている蚤の市。美しいアンティックの数々。
一緒に歴史をつむぐ品物を探す、その時間とご縁のあるオブジェ・・・。
パリの街と、アンティックの歴史。美しいではありませんか。
また、蚤の市へ行ってお宝を探そう、そう感じさせてくれる市場の開催でした。
以上、著者の思い出話と共に昨日のブロカントの写真をお見せしました。
ここからは、昨日のお話に移ります。蚤の市で売られているものを見てゆきましょう。
こんな可愛い木箱が売られていました。ひとつ欲しい !
銀製品たちです。上にも写真を載せましたが、このようなエレガントな銀製品、思わず散財してしまいそうですね。
今回の蚤の市には、著者の思い出の「鏡のムッシュー」はいらっしゃいませんでしたが、こんな可愛い鏡を売っているプロの方をお見かけしました。
綺麗なリュストLUSTEです。このようなランプ製品からもれる優しい光がパリのアパルトマンを美しく見せています。
ブロカントでは、ブランド品も多く見つけることが出来ます。これはバーバリーのトレンチ。
今回のブロカントでは、衣類や、ブランドのアクセサリーも沢山売られていました。
1ユーロで売られていたスカーフを物色中のご婦人がた。
本日ご紹介した写真の蚤の市は、4月1日、2日とパリの16区で開催されたものです。
小規模な蚤の市で、この道で時々開催されているようです。
住所・アヴェニュー・ド・ヴェルサイユとバルセロナ広場の間。
Entre Avenue de Versailles et la place de Barcelone
メトロ・10番線MIRABEAU・ミラボー駅下車、徒歩一分。
パリで開催される全てのブロカント・蚤の市情報を確認出来るサイトのアドレス:
https://vide-greniers.org/75-Paris
おことわり:今回の著者の思い出話の中に出てくる鏡のムッシューが何故、
毎回違うお値段を言われたのかは 著者にはわかりません。
全ての売り手がこうではないと思いますし、
人には人の事情があるということをどうぞ、ご理解下さい。


あん