世界遺産・シャンボール城の建築五百年記念。城を眺めて眠るエレガントなその旅。

フランス国内・魅力の旅行。

こんにちは。 麗です。
私は先日また、シャンティィー城(Domaine de Chantilly)のJournées des plantes「植物の日」のイヴェントへ出かけてきました。
後日公開しますのでどうぞご期待ください。写真はクリックで拡大させられます。


最近は冷え込む日も少なくありませんが、
私は冬になると極力温かいスープや煮込み料理、あるいは以前ご紹介したハーブティーを
取り入れて体を温めるようにしています。
小さい子供がいるので、スープや煮込み料理などは「超大量」に作って冷凍庫へ入れてしまいます。
主婦のかたはみなさん、工夫なさっておられると思いますが、このような「知恵」を沢山とりいれたいものですね。
さて今日は世界遺産・シャンボール城のお話です。
今までもいくつかの城の記事を書きましたが、今回からは城の「みどころ」を挙げてみる事にしました。
特にシャンボール城は非常に大きな城ですので、みどころを知っていたほうが回りやすいとの判断からです。

世界遺産・シャンボール城の500年記念。城を眺めて眠るエレガントなその旅。
「フランスの城」「ヨーロッパの城」と聞いて多くの人が思い浮かべるのが
「ヴェルサイユ城」とこの「シャンボール」城ではないでしょうか。
前回ご紹介した「ブロワ城」から約20キロの場所に位置するこのシャンボール城、その壮大さと、その美しさでよく知られています。

総敷地面積5500万㎡、建物の幅は156m、奥行き117mというその壮大さ。フランスを代表する城です。
パリから車で約2時間ほど、電車「Intercite」にて80分ほど。
数限りない王家の城があることで知られるロワール峡谷を代表するこの城は
1981年に世界遺産登録されましたが、2000年にロワール渓谷全体が世界遺産登録されたことでその中に含まれました。

この城は16世紀にフランスを当時していた時の国王・フランソワ1世(在位1515年 – 1547年)によって
国王の趣味であった狩猟用の邸宅として建てられました。
設計師はイタリア人建築家で、イタリアの古典的建築様式に伝統なフランス中世の建築様式を
取り入れたフランソワ1世らしいフレンチ・ルネッサンス様式です。
フランソワ1世の命によって建築が始まったのが1519年の9月のこと。
来年の2019年には建築500年を迎え、城の歴史を祝う記念イベントが待っています。
(詳しい日程は今のところ未公開のようです。)

128のファサード、屋上には365ものデザインの異なった塔、
城内部には400以上の部屋に始まって、800以上もの彫刻の施された柱、365の暖炉があります。

白い壮大なこの城はロワール渓谷の森のなかにそびえ立っています。
城の周囲には52.5平方kmの森林公園が広がり、31km(20マイル)の壁で囲まれた禁猟区には
アカシカやイノシシなど様々な動物が生息しています。

Par User:Elementerre [GFDL (http://www.gnu.org/copyleft/fdl.html) ou CC-BY-SA-3.0 (http://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0/)], via Wikimedia Commons

シャンボールのみどころ

①二十らせんの階段
城内部の中心にある二重の螺旋階段は、フランソワ1世が「私の父」と呼んでいた
レオナルド・ダ・ヴィンチが設計したといわれています。
(余談ですが、前回ご紹介したブロワ城の螺旋階段もレオナルドダヴィンチによるものです)

階段。スパイラル状になっており、階段を登る人と降りる人はお互いに顔を見合わせることがありません。螺旋階段を横に、天井が美しい。

螺旋階段の手すりと壁の装飾。フランソワ1世の象徴、「サラマンダー」が見えます。
螺旋階段内部。

②屋上テラスからの見事な眺めと背後の塔の美しさ。

①でご紹介した二十螺旋の階段をあがってゆくと、屋上のテラスに出ることが出来ます。
この屋上のテラスからの眺めが素晴らしい。
シャンボールの森林公園の大自然の緑を眺めることが出来るだけでなく、
背後には365もの美しい塔が天に向かってのびています。
私はこのテラスに初めて登ったとき、あまりの壮大さと塔の彫刻の美しさに涙がでそうになりました。
これがテラスに立ってみる、シャンボールの眺めです。
テラスから背後の塔を眺める。

こちらはテラスからの眺めではありませんがテラスの党が美しく見えますね。

③フランソワ1世のアパルトマン
シャンボール城はフランソワ1世が「狩猟用」の邸宅として建てさせたもので
フランソワ1世自身は普段、前回このブログでご紹介した「ブロワ城」並びに「アンボワーズ城」を
主な移住地としていました。
ここで「狩猟」について少し書いておきますと狩猟は漁労や採集活動と並んで、人間社会の最初期から存在する生業であるばかりでなく
現在までも続く王族・貴族たちの習慣で、狩猟で得た肉は「ジビエ」と呼ばれ秋の高級料理として
食されています。
当時の王宮の暮らしは季節ごとに移動してもおり、王が滞在する期間だけ、家具や食料を運んでいたといいます。
この城のうれしいところは「フランソワ1世のアパルトマン」と「ルイ14世」のアパルトマンが1度に
見られるところ。
これらは資料による再現になりますので実際にフランソワ1世が使用していたものではないのですが
実際の暮らしがどのようなものだったのかを知りための非常に重要なものであることには
違いない、美しい国の宝です。
フランスでは現在も家具や調度品を称するのに「これはルイ14世様式」などと当時の王の名前で
呼んでいますので年代別の様式の違いを知っておくととても便利です。
それぞれの王の趣味の違い、フランソワ1世のルネッサンス様式とルイ14世の様式を比較してみてもいいかも知れません。

さて、この城、実際に住むには不向きであったといわれていますが、
私のフランス人の主人、フランソワ1世に仕えていた貴族の末裔の家の彼によると、
「なあ、麗、城は寒くて住めないんだよ、ルイ14世もヴェルサイユが寒くて実際の寝室
じゃなくて小さい部屋で眠っていたというしね」などと話して、城の暮らしを
面白く話しています。

この城では数多くの「F」、フランソワ1世の頭文字と「サラマンダー」を見つけることが出来ます。

フランソワ1世のベッド。
こちらもフランソワ1世の象徴、サラマンダー。
フランソワ1世の肖像画。

④ルイ14世のアパルトマン。

⑤森林公園

フランス様式の庭と森林公園
シャンボールの森林公園は全長32キロの城壁によって囲まれておりフランソワ1世の末期に建設が始まりました。
800ヘクタールの森の中には数多くの動物が生息、鹿やイノシシに出会えるかも知れません。
四輪駆動車にのってこの森林公園を巡るツアーがあります。
シャンボール公式サイト:https://cdn1.chambord.org/fr/wp-content/uploads/sites/2/2016/10/plan-promenade-juin-2017.pdf
⑥数多くのイベント。
ご存知でしょうか、シャンボールでは年間を通じて数多くのイベントが行われています。
夏のミュージック・フェスティバルの時期には多くのクラシックコンサートが、
2018年の夏には「Son et Lumière (ソン・エ・ルミエール)」光と音の祭典が、
または馬のスペクタクルが、もうすぐクリスマスですが、クリスマスにはクリスマスのイベントが。
私自身もこの城で行われたスペクタクルやイベントに何度も足を運んでおり、
今年のクリスマスイベントへも行こうと思っています。

下はシャンボールの公園内を一周する馬車です。

シャンボール城を眺めて眠る、エレガントなその旅。
ここからは私、麗がお勧めするシャンボール城の楽しみ方をご紹介したいと思います。
私が二度目にシャンボールのイベントに足を運んだときに、宿泊する必要がありましたので
ホテルを探したのですが、ブッキングのサイト上で目にしたのが一枚のシャンボール城の写真でした。
シャンボールの冬景色と、目の前にそびえる一軒のホテル・・・。
その風景に人目ぼれした私は、すぐさまそのホテルに予約をいれたのです。
ご存知でしょうか、シャンボールの敷地内には一軒のホテルがあります。
そのホテルの部屋からはシャンボールを眺めることができるのです。
私がすぐさま予約をいれたわけ・・・それは「シャンボールを眺めて眠りたい !!」ただその一心からでした。

さてそのホテル、かつては、「Saint Michel (サン・ミシェル)」という名前でしたが、
改装のためしばらくの間休業、その後全面改装され、新しく「Relais de Chambord(ルレ・ドシャンボール)」というホテル名で
再オープンしました。

https://relaisdechambord.com/
シャンボール城でのイベントを見て、城を眺めながら食事、更に自分の宿泊する
ホテルの部屋から城を眺めながら眠りにつく・・・とてもエレガントだと思いませんか。
新しいシャンボール城の楽しみ方として、提案したいと思います。
私自身もまた宿泊することがあると思いますので、その際にはまた、このブログ上でご紹介したいと思います。

下の写真がかつてのホテル。改装前です。
こちらも改装前、レストランです。以前はクラシックな内装で統一されていました。現在は非常にモダンな内装になっています。
こちらも改装前、ホテルの前にテラスがあり、食事もできました。
レストラン。
当日いただいたお食事。

シャンボールへのアクセス
電車で行く

フランス国鉄SNCF INTERCITES
パリのParis – Austerlitz(パリ・オーステルリッツ)駅からBlois-Chambord(ブロワ・シャンボール)まで
鉄道「 INTERCITES」に乗って約1時間30分

SNCF公式サイト : https://www.ter.sncf.com/centre-val-de-loire

車で行く

パリの南から約2時間、ブロワ中心からは15キロ。
高速 A10線、出口 Mer (n°16) 出口 Blois (n°17).
高速 A85線、出口 Selles-sur-Cher (n°13).
高速 A71線、出口 Lamotte-Beuvron (n°3).

Google Mapsの位置情報
GPS位置情報 : Latitude : 47.614 921 1 – Longitude : 1.515 745 700 000 025

Blois-Chambord(ブロワ・シャンボール)駅からのナヴェット
Blois-Chambord(ブロワ・シャンボール)駅から、ナヴェットと呼ばれるバスが出ています。
バスは2本走っており、1本はシャトー巡りをする観光バス/ナヴェット
「Navette châteaux Rémi(ナヴェットシャトーレミ)」こちらは 3月31日から11月4日までの運行。

以下のサイトで詳しい時間並びに運行状況をご覧ください。
https://www.bloischambord.com/planifier/transport/navette-bus-mini-bus/navette-blois-chambord-villesavin-cheverny-beauregard-254973
http://medias.tourism-system.com/f/6/462273_navette_chateaux_du_3_sept_au_4_nov_2018.pdf

更にもう1本は「NavetteRémi Blois(ナヴェットレミ・ブロワ)」こちらは一年を通じて運行。
ブロワ・シャンボール駅発。

https://cdn1.chambord.org/fr/wp-content/uploads/sites/2/2016/11/LIGNE-02-REMI-FICHES-HORAIRES.pdf

下がブロワ駅。現在は「ブロワ・シャンボール」という駅名に変更になっています。ナヴェットは写真右。玄関をでて左から出発します。

これまでにご紹介した城の特集記事へのリンクを張っておきますのでご覧ください。

フランス国王・フランソワ一世とレオナルド・ダ・ヴィンチ、その歴史・アンボワーズ城 

今も薫る、レオナルドダヴィンチの叡智の全て/終の住まい・クロリュセ城・アンボワーズ。Le Château du Clos Lucé

ヴェルサイユを楽しみつくす。第一回。Château de Versaillesとヴェルサイユの街を歩く。

ブロワ城とシックで閑静なその城下町。Château royal de Blois・フランス城建築の魅力。

フランス窓の美しさ・パリの街を歩く。フランス建築の魅力を窓でご紹介。

パリガイド

フランス窓の美しさ・パリの街を歩く。フランス建築の魅力を窓でご紹介。
下の写真:パリ16区。

こんにちは。麗です。
秋も深くなり パリの街では街路樹の色から公園の植木、花々など植物の色が美しいです。
今日は秋色の写真をお見せしてから本題の「窓」の話をしたいと思います。

写真はクリックで拡大します。

クリックで拡大。

下の写真はいわゆる「プラタナス」Platane commun、モミジバスズカケノキです。かわいい実を沢山つける秋の名物です。
パリの街と聞いて、その美しい石畳や建築物の白い石を思い浮かべる方は多いのではないでしょうか。
主に「オスマニアン建築」と呼ばれるこの建築物は19世紀にパリを含む
セーヌ県知事のジョルジュ=ウジェーヌ・オスマンによって行われた
フランス最大の都市整備事業・パリ改造計画のもとに統一して建てられた建築物です。
これらの建築物がパリの街を美しく見せていることは間違いありません。
白亜の風格ある建物は芸術品といいたくなるような鉄製のバルコニーと窓を持ち、
壁とそれぞれの窓には精巧な彫刻が施されています。
これらはパリの地下で採取されるLutetian Limestone リュテシアン石灰岩と呼ばれる白い石。
パリの地下はこの白い石と砂で出来ています。
(余談ですがパリでも最も大きなシャトレ駅やその他メトロのために地下を掘り、パリメトロを建設した一族の人々によると
例えば、パリには「ミラボー」という駅がありますが、なぜか一方通行・片道しか存在しません。。何故か。
地盤の石があまりにも硬くて掘ることさえ出来なかったのだとか。)それほど頑丈な石で出来ている街がパリです。
話がそれましたが、これらの美しい建築物、
昼間には外の植木鉢の色とりどりの花にて道行く人の目をしませてくれ、
夕方になると中にお住まいの人々のアパルトマンから
もれてくる白熱灯の間接照明のやわらかい光で、パリの街をいっそう美しく見せています。
外部に美しい装飾が施された窓から室内の美しいシャンデリアが見える場合もあり、
どのような暮らしなのだろう、とその暮らしを想像させられます。
あたたかな「家庭」の暮らしを感じさせてくれる、パリのアパルトマンの窓たち。
季節季節の美しい花々で飾られた美しい窓たち。
今日は、パリの建物の「窓」の写真をお届けします。

あたたかな家庭・・・と関係のない写真(エリゼ宮など)も含まれます。ご了承ください。

下は私が大好きなパリのアパルトマン。パリの14区を散歩中に発見。

下の写真は上のアパルトマンの壁部分です。
撮影していたら、通りかかった女性から「(この建物)美しいわよね !」と話しかけられました。パリ14区。

下は有名なギマール建築。パリ16区。特徴のある鉄製のバルコニー。煉瓦の色が一枚一枚微妙に異なっていて、美しい。

下の写真はホテルです。愛らしい窓と煉瓦のコントラストが綺麗です。パリ15区。

下の写真も同じく、パリ15区のホテルですが、ひとつひとつの窓のデコレーションが違います。さすがです。
パリ16区で発見した美しい窓。ピンクと赤は非常に多いパリの窓ですが、これらがパリの街を美しく見せていること間違いありません。
下の写真は、「フランス窓」と定義には入らないかも知れませんが、あまりに美しいので撮影したものです。オペラ地区。

下も厳密に言うと「窓」ではないのですがあまりの美しさに感動してと撮影したものです。

ギリシャの国が世界の言語・芸術・建築に与えた影響は計り知れませんが、下の写真もまさしく「ギリシャ」です。パリ4区。

更にアップしてみました。

ずっと以前に散歩していて一目ぼれした窓を、今回再度見に行ってきました。パリ16区。下の写真は夏に通りかかって一目ぼれした窓です。夏にはこのすぐ横にある窓に緑の植木と
白い花々が咲き誇っていましたが、夏の花だったようで、先日には白い花がありませんでした。パリ16区。

下の写真も明らかにギリシャ建築の影響の窓で、煉瓦色の壁との対比が美しい。パリ16区。

下の写真m窓を両脇の美しい「柱」が見えますでしょうか。まるで城ですね。パリ8区。

下の写真、この赤のあでやかさと装飾の美しさ。見覚えのあるかたも多いのではないでしょうか。
そう、天下のプラザ・アテネです。プラザ・アテネの前の通りアヴェニュー・モンターニュは既に木々の上にイルミネーションが点されていました。

下の写真もプラザ・アテネです。このような窓、憧れてしまいますね。
下の写真。多くのフランスの城と同じような建築形態。パリ8区。

下の写真は先日の記事でもご紹介した大統領官邸・エリゼ宮。


アート、ファッション、コンサート。リッチそのものなパリの紅葉の秋とイベント。

トレンド, パリガイド

パリの秋をイベントと共に心地よく過ごす。

パリも10月に入りだいぶ寒くなってきました。
パリは四季のはっきりとした街で秋には美しい紅葉を楽しむことが出来ます。
非常に緑の多い街で、多くの道路の両側に並木が植えられていますが、
それら街路樹が夏には美しい緑色を、
秋には黄金色に色付いた木の葉を見せてくれます。写真はリュクサンブール公園。

一昨日まで、パリでは恒例の「ファッション・ウイーク」で
シャネルはクラン・パレにて、ディオールはロンシャン競技場にて、
ルイ・ヴィトンはルーヴルにて・・・とそれぞれのメゾンが
パリ市内でコレクションを発表していました。
ジバンシー社においては、パリのPalais de justice、裁判所のアーケードを使ってのコレクションを発表。
この裁判所ですが、天井の高い、非常に美しい内装です。
私は偶然この日、裁判所の横を通りましたが、舞台裏を撮影しようとカメラを持った人たちが何人も
裁判所の門の前にいました。

今回のファッション・ウイークにおいて話題となったのが化粧品
「ロレアル」が先月30日に発表した公開ショー「Le Défilé L’Oréal Paris」で、なんとセーヌ川に浮かべた
60メートルのランウェイを用意、モデルに女優やトップモデル、
それに人気ファンタジードラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』出演のかたがた
が参加して行われました。(写真はインスタグラムから引用です。@lorealmakeup)

「セーヌ川の上にランウェイを用意する」
私がパリ暮らしでいつも感動しているのが、人々のこの自由な発想とその「創造性」で
人間のなかには常に「創造する脳」が存在するのだと、知らせてくれます。
それら人間の天才性がこの美しい「パリの街」を築きあげてきたのですし、
常にこの街を輝かせているのです。
暮らすことが楽しい街。楽しいなあ・・・と心から思います。

さて今日はパリのイヴェントについてです。
パリの10月を心地よく過ごすためのイヴェントが目白押しで、私も家族で出かけたいと考えています。
リュクサンブール公園では10月6日から10月21日まで公園内のキオスクにて
「Sénat」セナ(フランス元老院)における無料野外コンサートを聞くことが出来ますし、
間もなく10月6日と7日には一年に一夜限りの「ニュイ・ブランシュ(Nuit Blanche)」
「パリの白夜」の祭典が開催されます。
2002年にスタートしたこの祭典、この日パリの街は眠ることなく、美術館の無料開放が行われ、
パリの街全体がアートな作品と化します。

更に、以前ご紹介したノートルダム大聖堂の光と音の祭典「Son et Lumière(ソン・エ・ルミエール)」、も
再度10月18日より25日まで開催されます。
以前に特集した光と音の祭典たちについてはこちらをご覧ください。

プロジェクション・マッピングって何? シャルトルの、アンヴァリッドの、ノートルダム大聖堂の、アンボワーズ城の、音と光の祭典へ行こう !!!

Nuit blanche(ニュイ・ブランシュ)
毎年10月の第一土曜日の日没から日曜の朝にかけて行われる一夜限りの祭典。

写真引用:By Kimsoojastudio [CC BY-SA 4.0 (https://creativecommons.org/licenses/by-sa/4.0)], from Wikimedia Commons
公式サイト:https://quefaire.paris.fr/nuitblanche
Facebook:https://www.facebook.com/NBParis


ニュイ・ブランシュ開催日のメトロ・バス運行情報
午前2時ごろまではメトロ全線利用可能。
以下の駅は午前2時15分〜5時30分まで運行しており、無料。
1番線:Château de Vincennes,
Porte de Vincennes, Gare de Lyon, Saint-Paul,
Hôtel de Ville, Louvre Rivoli, Tuileries, Champs Elysées Clémenceau, George V.

Jardin du Luxembourg Concert de Sénat(リュクサンブール公園コンサート)
リュクサンブール公園のキオスクにおいて開催されている「Sénat(セナ・フランス元老院)」における無料コンサート。
10月6日:15h-18h/Chanson Française(フランスのシャンソン)
10月 7日: 15hから18h /Rock, Variétés et divers tubes années 80(ロック・80年代ミュージック)
10 月13日 :14hから16h30/ rock, Pop(ロック・ポップ)
10月 14日: 10h30から12h/ Jazz(ジャズ)
10 月14日 :14hから16h/Jazz Swing(ジャズ・スイング)
10月 21日 :14hから17h/Poèmes(ポエム)

ロンシャン競技場:カタール凱旋門賞
凱旋門賞が行われる競技場。華やかに着飾った人々と共に眺める競馬レースは格別の楽しみです。
これが本来の「馬」との付き合い方。
http://www.parislongchamp.com/fr/qatar-prix-de-larc-triomphe

 

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Found et R. Lee Moore grands vainqueurs du Qatar Prix de l’Arc de Triomphe en 2016. #QPAT #passion #instahorse #chevaux

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Fête des vensanges de Montmartre ・モンマルトルのぶどう収穫祭
パリのモンマルトルには小規模ながらぶどう畑があり、
そこで収穫できるぶどうの恵みを祝うパリの秋の1大イベントです。
モンマルトルといえばパリを訪れるだれしも行きたいと願う場所だと思いますが
そのモンマルトルでの一年でも最も楽しいイベント。
1934年以来続いており 毎年10月第2週末に行われます。
今年はコンサートもあり、豪華絢爛。(お写真は公式インスタグラムからの引用です)
10月10日から14日
公式サイト:https://www.fetedesvendangesdemontmartre.com/


Yves Saint Laurent 美術館で「アジアの夢」展開催。
https://museeyslparis.com/
パリ16区にあるイヴ・サンローラン美術館で「アジアの夢」展が10月2日から来年1月27日まで開催されます。
デザイナーのKenzo Takeda氏を招きイヴ・サンローランとの思い出を語っていただく
イヴェントもありますがこちらは既に完売。

Musée Yves Saint Laurent Paris (イヴ・サンローラン美術館)
5 avenue Marceau 75116 Paris – France

Notre dame de Paris Son et Lumière/ 光と音の祭典「Dame de coeur (ダム・ド・クール)」
パリのカテドラル・ノートルダム大聖堂で開催される光と音の祭典。

大聖堂にプロジェクション・マッピングで映像を映し出し、
ノートルダムの歴史を音と映像で楽しむことが出来ます。
今年で二回目の開催です。(お写真は公式インスタグラムからの引用です)

 

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Allez les Bleus 🇫🇷🇫🇷🇫🇷 Go France

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https://www.damedecoeur.paris/

 

 

 

Salon du chocolat
毎年10月の末にパリで開催されるチョコレートの祭典「サロン・デュ・ショコラ」。
開催会場はパリ市内ポルト・ド・ベルサイユの巨大展示場ですが、
なんと総平米2万平方メートル。世界中の人々が集まります。(お写真は公式インスタグラムからの引用です)

麗ド・ラ・ヴァレット、大統領官邸・エリゼ宮へ行く。Palais de l’Élysée

パリガイド

はじめにお知らせ:今回より、掲載する写真のサイズを795×446といたしました。
写真をお見せするブログでもありますので、今後更に写真のクオリティにこだわってまいります。
コメント欄から、「スマートフォン対応になっていない」「メルマガ制度はありますか」といった
お問い合わせをいただきましたので、現在対応に向けて作業中です。


麗ド・ラ・ヴァレット、大統領官邸・エリゼ宮へ行く。Palais de l’Élysée

大げさこの上ないタイトルをつけてみましたが(笑)、
フランスでは先日、9月15日、16日と「ヨーロッパ文化遺産の日 」
Journées Européennes du Patrimoine(ジョルネ・ユーロピアン・デュ・パトリモアン)でした。
私はこの文化遺産の日に、Palais de l’élysée、大統領官邸・エリゼ宮へ行ってきました。
« Patrimoine européen : l’art du partage »「分かち合うアート」

この「ヨーロッパ文化遺産の日 」とは、
50カ国が加盟するヨーロッパ文化会議を含む欧州評議会と欧州委員会の合同イベントのイベントで
1984年に、フランスで文化大臣ジャック・ラング氏が『La Journée Portes Ouvertes(ドアを開ける日)』を提唱し、
文化省の後援でフランス 文化財(文化遺産)の日(Journées Du Patrimoine)が始まりました。

毎年、9月第三週末に開催されるこのイベント、「ヨーロッパ文化遺産の日 」においては、
普段は公開されていない施設や政府機関が一般に公開され、美術館や歴史的モニュメントにおいては特別な
催しものを楽しめたりします。今年のテーマは« Patrimoine européen : l’art du partage »「分かち合うアート」。

加えて、今年2018年はヨーロッパの文化ユニットを再確認することを目的として、
「ヨーロッパ文化遺産の年」と提唱されています。
これは5月に欧州評議会と欧州委員会が決定したものです。
4月に公式サイトpatrimoineeurope2018で公開されたリストでは9月15日、16日だけではなく、
10月28日までの関連イベントが公開されています。
この2018年・ヨーロッパ文化遺産の年イベントでは5月から「皆でオペラへ」というタイトルの
オペラ座無料オープンデーが用意されたり、5月19日には「博物館の夜」というタイトルにて
全国の博物館・美術館が無料公開されたりと非常に贅沢な楽しみが提供されてきましたが
残りの10月28日までのリストと開催場所を上げておきます。

10月19日から21日:Journées nationales de l’architecture「フランス建築の日」
公式サイトのリンクを貼っておきます:https://journeesarchitecture.culture.gouv.fr/

110月25日から28日: Salon du patrimoine culturel à Paris「文化遺産見本市」
公式サイトリンク:https://www.patrimoineculturel.com/

話を9月15日、16日の「文化遺産の日」Journées Européennes du Patrimoineに訪ねたエリゼ宮に戻します。
パリ市内にも多くの文化遺産がありますが、この文化遺産の日に、
最も込み合うのではないだろうかと考えられるのがこの大統領官邸・エリゼ宮です。
実際に、毎年、文化遺産の日当日にテレビ、あるいはネット上のニュースにおいて
報道されるのも、このエリゼ宮に集まった人々の数と大統領がおでましになった際の映像です。
下の写真。普段はその扉を硬く閉ざしているエリゼ宮。一般に開放されるこの文化遺産の日は見学の絶好のチャンスです。
By Eric Pouhier (Eric Pouhier) [CC BY-SA 2.5 (https://creativecommons.org/licenses/by-sa/2.5)], via Wikimedia Commons

下の写真、大行列です。後で確認した情報では、人が並び始めたのが、午前3時。午前6時についた人が入場できたのが午前9時。
Youtubeに投稿されたテレビ局のヴィデオで確認しました。

私のフランス人の主人の曽祖父はその仕事で、マティニョン館(首相官邸)に出入りし
Légion d’Honneur(レジョン・ドヌール)勲章を二回受けた人物なので、
チャンスもあったでしょうが、一般人にはこの日が唯一の機会、エリゼ宮を楽しみに行ってきました。

文化遺産の日にエリゼ宮へ行こうと決めた私がまずしたことが、Google上での情報検索。
何よりも知りたかったこと、それは「何時間の行列に並ぶのか。」
フランス語で書かれたとある旅ブログを発見、そこにはこの文化遺産の日にエリゼ宮へ行った体験記が詳細に書かれており、
行列する通り名から、そのブロガーのかたが何時間並んだのか、
また車椅子やベビーカー連れの人々のための一般とは異なった
入り口まで細かく説明されており、私はその記事を頼りに行列する道路へと向かいました。
情報によると、そのかたが朝7時に行列に並び始め、エリゼ宮に入ることが出来たのは午前の終わり、
エリゼ宮を出たのが午後初め。朝7時前には着いたほうがいいとの勧めでした。
私はその勧めに従い朝6時に出発。15分もせずにコンコルド広場へ到着したものの、名前の通りの周辺は通行止め。
まだうす暗いコンコルド広場近くの入り口に多くの警察車両とバリケードを発見。
「この場所が入り口でしょうか。」と警察のかたに訪ねるとそうだとのお答え。
「今から並ぶと何時間ほどの待ち時間になるか教えていただけますか」と訪ねると
「今からだと4時間くらいで入れますよ。」と教えてくださいました。
実際にエリゼ宮に入ることができたのが、その3-4時間後のことでした。
なお、詳しいアドレスと地図は記事の最後にお付けしてあります。

下の写真、行列した道路の脇には歴代大統領の写真パネルがあり、飽きさせませんでした。心憎い演出! 写真はシャルル・ド・ゴール大統領。

「今年の文化遺産の日にはエリゼ宮を見学に。」私はこのような自分自身のどのような望み、
小さな望みから大きな望み・あるいは経験までを全て、自身に与えてやることにしています。
これは自分自身を自分で幸せにしてゆく最も簡単で、でも非常に大切な方法です。

これがエリゼ宮の別の門です。当然のことながら厳重なセキュリティ・チェックがありました。
下に見える白いテントがセキュリティ・チェック。
ミネラル・ウオーターなどのボトルをチェックする機械もあり、ボトルはセキュリティ・チェック後に持って入ることができます。
下の写真、Grille du Coq グリル・デュ・コックと呼ばれる門。
下の写真、エリゼ宮の敷地に入りました。広大な敷地に驚かされます。
今回、三脚を持っていかなかったので、水の流れを綺麗に撮影できませんでしたが
これでもきれいな風景だと思いませんか。非常に「静謐」な空間でした。
下の写真、緑の多い、美しいエリゼ宮の建物が見えてきました。中に入っても大行列です。

エリゼ宮の歴史
今日、「エリゼ宮」と呼ばれているこの建物は1718年から1722年、代々フランス国王の庭を任されていた
家系出身の建築家、モレの手によって、貴族エヴァリュー伯の邸宅として建設されました。
エヴァリュー伯の死後、1753年にはルイ15世によって公妾として知られる
ポンパドウール伯爵夫人とために買い取られましたが、彼女はこのに常に住んでいたわけではなかったようです。
ポンパドウール伯爵夫人の死後には彼女の兄弟が相続、
その後はルイ15世の大使たちの住まいとして使われたり、
何人もの人々、例えば銀行家であったり、ブルボン家の公爵夫人であったりと所有者が何度も変わり、
多くの改築をも繰り返しています。1786年にはルイ16世に寄贈されています。

フランス革命時代には、展示会会場としてあるいは舞踏会会場として使用されていたこの館は
ナポレオン帝政時代にはナポレオンの近親者によって買い取られています。
ナポレオン1世が帝位の際に署名したのはこのエリゼ宮の一室、銀の間での出来事でした。

その後、この館が再び王室のものになったのは1816年のこと。
シャルル5世の息子・ベリー公爵が住まいとしていました。
最終的に1848年の政令によってフランス共和国大統領官邸となり、
最初の大統領となったルイ・ナポレオンによって全体的な大改装が依頼され、
現在のエリゼ宮の間取りができあがったそうです。

沢山の子供たちがパネルに絵を描いて遊んでいました。
中庭側の窓。まずは美しいその窓を楽しんでください。大統領がこの窓に立たれている場面なども写真でみかけますね。
こちらの写真もエリゼ宮正面です。間もなく建物内部へ入ります。
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