2019年の9月のこと。
このブログでも写真を載せたのですが
私は夏のバカンスであったサントロペやカンヌ旅行の感動と興奮収まらぬまま
時間を見つけてはなんと次のバカンスの行き先を探して
Youtubeでビデオを探し始めました。
行き先はスイスです。
「いつの日にか、パリからスイス、そしてオーストリアのインスブルグまでの、汽車の旅をしてみたい。」
、それは饗庭 孝男 氏の「ヨーロッパの四季」を、1993年にパリへ留学する以前に、
読んで以来の私の憧れであり願いです。
饗庭 孝男氏の「ヨーロッパの四季」にはパリからインスブルグまでの
汽車が走り抜ける美しい風景の描写があったのですが
残念ながら、ご本が見つかりませんので引用ができません。
(今でもその本を持っていますので見つけ次第、引用をさせていただきたいと思います。)
とは申しますものの、私の子供がまだ6歳と幼く、例えば寝台列車などには乗せられないという
思いがあってバカンスの予定のリストに、そのパリからの汽車は入れたことがありませんでした。
私の息子は6歳ですが、母親とあちらの街で、こちらの街で「プチ・トラン」に乗っているうちに
鉄道マニアになってしまいましたので
いつか、本物の蒸気汽車に乗せてあげたいと思っていました。
下はシャルトルの街のプチトランです。
さて、Youtubeでスイスの汽車を探し始めてすぐに、
私はある汽車のビデオに目が釘つけになりました。
それはスイスのロートホルン、標高2000メートル山頂近くまで登ってゆく
赤い色をした可愛らしい汽車を写したビデオでした。
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Author Roland Zumbühl
赤い汽車はコトコトコトコトと音を立て、蒸気を吐きながら
スイス・ロートホルンの山肌を登ってゆきます。
途中には民家が点在する山肌をわけて通り、
緑の木々がうっそうと茂る中を通り、
更に遠くに、動物たちを眺めながら、山の山頂へと向かっています。
更に山の中段以降には、エメラルド・グリーンの湖を眼下に
眺め、ベルナーアルプス、ユングフラウまで眺められます。
ビデオを食い入るように眺めていた私は、ふとわれに帰ると、その汽車に乗る旅を即決、
同じ部屋で別の作業をしていた主人のほうへ振り向くといいました。
「ちょっと、ここへ行ってきます !! 」
ところが、時は既に9月。
夏のバカンスを終えたばかりで、子供は学校、長期の休みは10月まで待たねばなりません。
調べてみると、汽車の運行は10月末まで。
仕方なく、次の夏まで待つことにしました。
初めて乗るのなら、秋の山ではなく夏の緑濃く、清々しい色の花々が
太陽で輝いて瑞々しい印象を与える夏の風景が見たい。
そして翌年、昨年2020年の3月には既に、
7月のスイスまでの切符を買ってあったのですが
コロナ・ウイルスによる影響を受けて、汽車は運行中止。
ここまではブログで書いた通りです。
今年、2021年もコロナ・ウイルスの影響でインターナショナル・トラベルを避けたいがために
スイス行きは中止することにしました。
今年の夏、私たち家族は、パリの自宅に居て、パリとそのその近郊で楽しむことにしました。
さて今年の夏にスイス行きを中止したからといって、計画がなくなったわけではありません。
実を申しますと私はスイスが大好きで、
フランス留学中には、シャネルのデザイナー・マドマゼル・ココ・シャネルのお墓参りへ行きましたし
結婚してからは主人と二人でジュネーブへのバカンスへも行っています。
「久しぶりにスイスに行くのなら、あの街も、この街ももう1度訪ねたい、
さらにレマン湖を走るクルーズ船にも、また乗りたい。
マドマゼル・ココ・シャネルが宿泊したホテルの部屋にも泊まりたい、
有名なあの街へも立ち寄って、リトリートもしたい」
当初はロートホルンに登る汽車だけが目的だったのですが、
次回のバカンスの予定はシンプルな旅行から、
日本人的にやりたいことを全て詰め込んだ大旅行にすることにしました。
というわけで、読者のみなさま、私のスイス旅行とその写真をお待ちください。
さて、私はフランス人と結婚していることは読者のみなさま、ご存知だと思いますが
フランス人のバカンスの過ごし方は、
通常、一箇所に滞在するケースが多いのです。
例えば、メゾン・ド・カンパーニュと呼ばれる田舎の家であったり
親族の誰かが所有している別荘であったり、
あるいは親族の家におじゃまする、などのケースがほとんどです。
滞在中は何もせず、ゆっくりと日常の暮らしを楽しみ、
会話を楽しみ、家のなかで映画を見たり、テレビを見たり。
そんな彼らからみると、日本人の短期間旅行は短すぎるのだとか。
私はどちらのタイプの旅行も経験していますが、どちらも大好きです。
ただ、欲を言えば、滞在する土地のおいしいお料理も食べたいし
美術館があれば、ぜひとも鑑賞しに行きたいし、
壮大な風景も眺めに行きたい。
このような感覚はやはり日本人なのでしょうか。
下は南仏のレストランでいただいた一皿なんですけど・・・フランスでこれいただいているっていかにも日本人ですね・・・。いやはや・・・。
今年の夏は以上のような理由から、私たち家族はパリで過ごしています。
パリで撮影した写真を今後、公開しますのでどうぞ楽しみにしてください。
みなさま、コロナウイルスの緊張下にある夏ですが、
ご家族や、ご友人のかたがたとの愛あるバカンスを、どうぞお過ごしくださいませ。
みなさまのご健康と、夏の安全を願っています。
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「地球をもっと幸福にする方法、思いついた。」です。