こんにちは。麗ド・ラ・ヴァレットです。
先日はメーデー fête du travail でした。
みなさん、どのような「メーデー」Fête de travail をお過ごしになられましたか。
今日はフランスの祝日について特集します。
(この記事は5月1日にアップしようと思っていたのですが、遅れてしまいました。)
1月1日・元旦・Jour de l’an/ジュール・ド・ラン
フランス人たちは、12月31日の深夜零時を待って、その年の最後から新年にかけてカウントをする人々が多いです。
特にパリなど都市部に多く有名なのがシャンゼリゼ大通りで、この数年はカウントダウンに合わせて
凱旋門へのプロジェクション、音と光のイルミネーションが行われるようになりました。
(余談ですが、最近このような音と光のイルミネーションのスペクタクルが好評で、
パリではアンヴァリットでも開催されるほか
各地の城でも開催されています。著者は個人的にこれらのスペクタクルを強くお勧めします。)
新年になった途端、周囲にいる人々とビズ(bise)をします。
http://www.leparisien.fr/societe/nouvel-an-c-est-2017-sur-les-champs-elysees-31-12-2016-6512055.php
日本においては、お正月三が日に休みを取る会社が多いのに対し、
フランスでは2日に仕事を再開させる会社が多いです。
1月6日前後にはキリスト教の「公現祭」という祝祭を祝います。
これは、復活祭,聖霊降臨祭とともにキリスト教における最古の三大祝日の一つで、
東方よりの博士 (王) の来貢,イエスの受洗,およびカナでのイエスの最初の奇跡を通して
神が世に現れたことを記念する日、祝う日で、1月6日(または1月2日から8日の間の主日=日曜)にキリスト教会にて行われます。
フランス語の「épiphanie/ エピファニィ(主の公現)」の語源はギリシャ語で
「出現」を意味する「epiphaneia」で、
東方からイエスを礼拝するためにベツレヘムを訪れた三博士へのイエスの「顕現」を祝います。
l’épiphanie 公現の祝日あるいは la fête des Rois・ラ・フェッテ・デ・ロワ
19世紀以降、王様の日とも呼ばれるようになり、この日いただく菓子・ガレット・デ・ロワが東方三博士の供物の象徴となりました。
By Steph Gray le 15 janvier 2011 (CC BY-Sa 2.0) [CC BY-SA 2.0 (http://creativecommons.org/licenses/by-sa/2.0)], via Wikimedia Commons
このガレット・デ・ロワをいただく習慣はフランスの新年には欠かせないものです。
これは焼き菓子の一種で、美しい黄金色をしておりアーモンド・クリームが入っています。
この時期には、パン屋(ブーランジェリー)やスーパーマーケットなど
何処でも購入可能で、通常は紙で出来た王冠がついてきます。
このガレット・デ・ロワにはfèveフェーヴという陶器で出来た小さな人形が隠されており、
このお菓子を切り分けて皆で食べたときに、 そのフェーヴが当たった人が「その年の王」であるとして
ガレット・デ・ロワに付いてきた王冠を被ります。幸運は1年続くと考えられています。
日仏カップルの我が家では、昨年は私が、今年は主人がフェーヴを当てましたが、
今年は甘いもの好きの主人が85パーセント近くを1人で平らげたので
当たっても不思議じゃないような気が・・・というより不公平!? (笑)
4月16日(2017)復活祭・Pâques /パック。
3月22日以降4月25日までで、春分以降最初の満月の次の日曜日
が復活祭当日です。毎年変わる移動祝祭日で今年は4月16日でした。
我が家では誕生日パーティーも重なっていたので、準備にてんわやんわでした。
パックにつきましては、先日特集しましたので次をご覧ください。
4月17日・復活祭翌日の月曜日/Lundi de Pâques
復活祭翌日の月曜日。
5月1日。Fête du travail・フェッテドトラヴァィユ。メーデー。
この日はフェッテドトラヴァィユでもありますが、フランスにおいてはこの日にMuguet/すずらんを贈る慣わしがあり、
市場では花束やポットに入ったすずらんが販売されます。
このすずらんを贈る日として有名ですが、これはシャルル9世が1561年に彼の宮廷にいたご婦人方たちに
「幸福・幸運」のしるしとしてすずらんを贈り、以来毎年行うようになったという歴史までさかのぼります。
とてもエレガントな慣わしですね。
フランスにおいては全生産のすずらんのうち85パーセントがNantes/ナントという街で栽培されています。
5月8日。Victoire 1945/ヴィクトワール1945.Armistice 1945/
Victory in Europe day/1945年5月8日、ヨーロッパ戦勝記念日。
5月25日・木曜日・2017キリスト昇天祭 Ascention
By Prairieavenue (Own work) [CC BY-SA 3.0 (http://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0)], via Wikimedia Commons
6月4日・精霊降臨の祝日Pentecôte/ペンテコテ
イエスの復活・昇天後、集まって祈っていた120人の信徒たちの上に、
神からの聖霊が降ったという出来事のこと、およびその出来事を祝うキリスト教の祝祭日。
精霊降臨の翌日lundi de pentecôte/ランディ・ド・ペンテコッテ
フランス革命記念日Quatroze Juillet
7月14日キャトーズ・ジュリエットFête nationale/国祭日
(注・現在使用のこのフランス国旗は1794年に制定されたもので、1814年から1803年の王政復古時を除き、使用されているものです。)
(14 Juillet/7月14日)フランス革命の発端となった「バスティーユ監獄襲撃」が起こったのが1789年7月14日。
1789年春に招集された全国三部会が憲法制定国民議会になったとき、
パリは大混乱に包まれていました。
大衆に人気のネッケル大臣がルイ16 世から罷免されたことが引き金となって、
パリ民衆が初めて蜂起することになります。
パリの民衆はこの日、インヴァリッドから武器を奪い、その足でバスティーユを攻撃・陥落させました。
1880年7月6日付法律からこの日は「国祭日」として祝われています。
パリではシャンゼリゼ大通りにおいてフランス共和国大統領臨席のもと軍事パレードが行われます。
全ての部隊がパレードを行い、テレビ中継される ほか、全国各地で花火大会やイベントが行われます。
南フランス・サントロペSaint-tropezでは何度もLa patrouille de France/パトルイユ・ド・フランス
(フランス空軍のアクロバットチーム)による航空ショー を見ました。
http://boutemy-blog.com/actualites/patrouille-de-france-a-saint-tropez/
8月15日聖母マリア昇天の祝日・Assomption/アソンプション
聖母マリアがこの世での人生を終えたときに天国に昇っていったことを祝う、東方正教会の祝賀祭。
11月1日諸聖人の祝日Toussant/トゥーサン
諸聖人の日。カトリック教会の祝日の一つで全ての聖人と殉教者を記念する日。
かつては「万聖節」と呼ばれていました。
11月11日休戦記念日Armistice
12月25日ノエルNoël
キリスト降臨祭。12月になると、シャンゼリゼ通りはイルミネーションで美しく飾られ、
どこの店でもクリスマス・ノエルのデコレーションを施し、街はノエル一色といってもいいほどの
華やかさでノエル気分を盛り上げてくれます。
イヴには教会のミサが行なわれ、キリストの降臨を祝います。
家族で集まってフォアグラや、ブッシュ・ド・ノエルという「木の幹」をかたどったお菓子を食べてこの日を祝います。
我が家では、「Boudin blanc/ブーダン・ブラン」という腸詰めのソーセージもいただきます。